胃ろう周囲の皮膚トラブルのケア方法について
はじめに
胃ろうとは、お腹の皮膚に穴をあけ、カテーテル(チューブ)を留置し、カテーテルを通して直接胃の中へ栄養(食べ物)を流し入れるものです。
身体機能の低下などで、口から食事を摂るのが難しい方、胃ろうによって栄養摂取が可能となります。しかし、胃ろうによってよりよい状態になるわけではありません。
栄養剤の種類によっては、下痢、低ナトリウム血症になる恐れもあります。注意しながら、食事の選択をし在宅での継続が可能となります。
胃瘻の種類によっては、1か月(バルーンタイプ)、半年(バンパータイプ)の交換が必要となります。
スキントラブルの原因は、、、
・PEGカテーテルによる機械的損傷
・瘻孔からの排出液による化学的損傷
・感染による損傷などがあります。
胃瘻の日々の観察ポイント、保清
〇注入の際に胃瘻部を観察し、出血・発赤・浸出液の有無を毎回見る習慣が大切です!
胃瘻部のお手入れは、洗浄し清潔に保つことが基本です。入浴して体を洗う時には丁寧に石鹸で洗い、お湯で洗い流すのが良いケアです。石鹸は皮膚に優しい弱酸性のものを使用しましょう。胃瘻周囲についた汚れは、温かく湿らせたガーゼや綿棒で綺麗に拭きとりましょう。消毒は不要です!
洗浄を怠ると皮膚トラブルを招く恐れがあるため、注意しましょう。
バンパー症候群になると胃瘻の上下の可動や回転が出来なくなったり、栄養剤が注入できなくなったりします。胃瘻からの浸出液を吸い取る目的もかねて、胃瘻周囲にティッシュをこよりや、化粧パフを使用してみてください。また、汚れたら都度交換してください。
瘻孔周囲に当てているこよいなどに浸出液が付着した際は、浸出液の色が量・匂いを観察しましょう。浸出液が黄色か茶色で悪臭が伴っている場合は、感染がおこっている可能性があるため医師に相談しましょう。